いんたーねっと日記

141文字以上のものを書くところ

パソコンは絶滅する

ふたつの記事を読んで、1か月くらい前に女性の美容師さんとパソコンの話をしたのを思いだした。ブローしてもらっている時にコンピューター関係を勉強している大学生*1だという話をしたのがきっかけで、美容師さんはパソコンを持ってないけれども買いたいというような人。
彼女いわく、「パソコンを買いたいけど何を買っていいのか全然わからなくて、買いにいってみたけど店員の言っていることもよくわからず帰ってきてしまった」らしい。パソコンの相場みたいなものもピンときていないらしく、僕が5万円台くらいのもありますよと言ったら驚いていた。
話の途中で突然「カラのパソコンってのがあるんですか?」と聞かれたので何のことかと思ったらMicrosoft Officeなんかが入っていないものを差しているらしかった。用途はWeb閲覧やメールくらいのようだったし、ワードやエクセルを使う機会がないのなら無くても困りませんよというようなことは言っておいた。
この美容師さんの場合、万能な道具としてのパソコンは必要なくて、Webブラウザやメールソフト(Webメールを使えば不要)、IMやメディアプレイヤーがあれば十分な気がする。そのほかの仕事の人たちにしても、仕事でPCを使う必要のある人以外はその程度の機能があれば十分な人が多そうに思える。
一般にパソコンと呼ばれているコンピューターは、ファイルの管理やらウイルス対策やらでユーザーが考えなければならないことが多いし、それらをいきなり初心者が理解するのは不可能だろう。そんな難しい機械が一家に一台というような勢いで浸透している必要があるのか疑問に思う。
難しさを感じずに扱えるソフトウェア、たとえばiTunesiPhotoみたいな雰囲気で、簡単にWebを見たりメールが書けたりする「だけ」の、何も憶えなくていいような機械がそろそろ一般家庭に普及しはじめてもいいんじゃないかなと思う。あるいは、Webを見るためだけの道具、音楽を管理するためだけの道具……というふうにPCが持っていた役割を個別に分業する機械かもしれない。
とにかく、「普通の人」には「パソコン」である必要がないはず。もしかしたら一般家庭にパソコンがあるのが普通だという現状は過渡期のもので、やがて過去の遺物になっていくんじゃないかなと思っている。
ただ、僕や、この日記を読んでいるような人は何でもできるパソコンじゃないと嫌、という人ばっかりだと思うので、パソコン自体がなくなることはないことだけは確か。たとえ「いまどきパソコンを持ってるなんてダサい」なんて言われる時が来ようとパソコンを使い続ける人種はなくならないはずだし、そういう人がいないと世界が回らない。

*1:学校名や学部名だと変に誤解を産むし情報系という呼び方も好きではないので、最近はよくこういう言い方をしている