いんたーねっと日記

141文字以上のものを書くところ

2014年の記事

2008年の記事

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ヨドバシカメラの記事を読んで「10年泥」というキーワードを思い出したのだけど、たぶんたまたま「10年泥」というキャッチーなキーワードがあっただけで、世の中のおじさんたちは常に若者に対してこういうことを言っていそうな気がする。

僕は大学院を出てからこの春でちょうど1年で、10年泥のように働かなければいけないとしたらそのうちの最初の1割が終わったのだけど、自分がいま下積みの泥の状態なのかということを考えるとまったくその実感はない。下積みで先輩の仕事をみて勉強します!みたいな状態の人を社内に置いておいて給料払えるような設立から間もないベンチャーはたぶん存在しないと思う。

10年前の世界がどんな感じだったかといえば、mixiとかfacebookがまだ小規模なSNSとして誕生したくらいの頃で、京セラのOpera搭載PHSが画期的な商品として受け入れられていた。たぶん10年後にはいま最先端だと思ってるものは「あの頃は××なんてあったよね」「流行ってたよね」みたいな扱いになっているだろうし、10年も下積みやりながら勉強しますなんて言っていたらいつまで経っても追いつけない気がする。現在ですら自分が最先端の技術やビジネスに追いつけているのか不安だし、気を緩めたらあっという間に「最近はやりの××はようわからん」みたいな状態になりそうな気がする。

たぶん10年かけてゆっくり成長するのがいい仕事もあるのだろうし、そういう仕事は10年後も存在してるんだと思う。どんなにITが進歩しても対人でいろいろする仕事とかなくならないだろうし、そういうところはたぶん長い期間かけて身につけた判断力とか交渉力とか、人間力みたいなやつが必要なんだろうと思う。技術者として生きているとそういう力は身につかないだろうし、10年後に技術者として生きていけるように最新で高度な技術を追いかけ続けるか、泥のように下積みして人間力みたいなやつを高めるしかないのだと思う。時間が経つのが怖い。

freee株式会社に転職して1ヶ月が経ちました

これまでのあらすじはこちら

あえて報告もせず隠しもしてなかったのですが*1、1月からfreee株式会社でエンジニアとして働いています。

freeeはまだ創業から1年半ほどのベンチャー企業で、個人事業主と中小企業向けのクラウド会計ソフトを作っています。自分の担当分野としてはざっくりとUI/UX周りというかフロントエンド周りで、気に入らないCSSマークアップを頼まれてないところまで修正しまくっているのでHTML/CSSの人みたいになっています。学生時代にずっとWebっぽいことをやっていたのもあってもっとWebサービスらしいWebサービスに携わりたかったので、技術的に興味のある分野に触れられそうなこと、創業から日が浅い会社でありながら将来性のあるサービスを作っていること、そしてCEOやCTOやエンジニアと話をして相性がよさそうだったことがfreeeに入る決め手でした。新しい技術を修得することに意欲的なエンジニアの多い環境は素晴らしいと思います。

freeeに入った時点で会計については完全に素人だし、Web関係のことをやるのは修士研究以来だったので最初はだいぶ不安だったのですが、ソースコード読みながら実際の動作を見るだけで2〜3日くらいでけっこうキャッチアップできたのでよかったです。会計のコアな部分については青色申告と白色申告の違いを今日初めて知ったとか、いまだに複式簿記の仕組みがわかっていないとか、そういう感じで全く理解してないのでそのうちちゃんと勉強が必要だなーと思っています。

freeeの雰囲気

freeeはビジネス向けのサービスですが、会計についての専門知識がない人でも使えるサービスを目指しているだけあって、どちらかとえばBtoCの会社に近い雰囲気だと思いますが、BtoBの会社にいたことがないのでよくわかりません。Web系っぽい要素としては、バランスボールに座っている人がいる、freeeのロゴ入りTシャツ姿で仕事してる人がいる、飲み物と夕飯の弁当が無料くらいでしょうか。

前の会社と比べて最も違うところはスピード感で、作業してデプロイしてすぐお客さんの手元に新しい機能が届く環境はお客さんからのフィードバックも早くて、この1ヶ月の間にもサービスがどんどん進化しているなーと感じます。前の会社ではスマートフォン向けアプリを作っていたので、Appleの審査にかかる時間やゲーム内イベントのスケジュールとの調整をしながらリリースしなければならず、数週間や数ヶ月以上先にリリースするようなものを作っていることが多くて、なかなか冒険できないところがあったので、転職して一番よかったのはここかなと思っています。

あと前職との最大の違いといえば突然アニメや声優の話をしだす人が今のところ自分くらいしかいないことくらいですかね。

生活

前の会社が朝弱い人に優しすぎたうえに徒歩数分の距離だったので、その頃と比べると2時間くらい早く起きるようになりました。だいたい僕が会社に来るのが社員の中で最後なのでみんなすごいなと思います。ちなみに特にミーティングなどが入ってなければ11時くらいまでに会社にいれば良さそうです。

就職してからずっと自炊をしていたのですが、freeeは夕飯の弁当が無料なので、最近は朝ごはんと昼に食べる弁当だけ自分で作るようにしてます。そうでもしないと太りそうなので。

やりたいこと

freeeは会計についての知識がない人でも扱えるように作っているわけですが、短い期間でたくさんの機能を作ったことが原因となって、いろいろな部分のUIがまったく統一されていなかったり、触れるお客さんが少なそうな機能はまだとても簡単とはいえない状態だったりするので、そのあたりを統一的でわかりやすいUIに置き換えていくのが会社の中での自分の役割だと思います。

個人的な目標としては、そういった整ったUIを最小のコードで実現できる環境を整備して、見た目だけでなく実装面でもきれいなUIを実現したいと思っています。というかエンジニアは機能的な要件は満たせてもViewまわりのコードはコピペだったりすることが多くて、そういうのが溜まると機能性もメンテナンス性もどんどん低下させるので全部滅ぼしたい。

さいごに

freeeではエンジニアを募集しています。仕事場でダーツや卓球をしたいエンジニアの方はぜひ @ymrl に連絡をください。

あと確定申告は3月17日が締め切りなので、もしまだ申告の必要があるのに何も準備していないという方はぜひご検討ください。チャットサポートや土日メールサポートが受けられたりする青色申告のキャンペーンもやっているみたいです。

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TVアニメ「Free! 」パーフェクトファイル (生活シリーズ)

*1:GitHubとか退職しましたには普通に書いていた

芸者東京エンターテインメント株式会社を退職しました

12月27日をもって、芸者東京エンターテインメント株式会社を退職しました。学生時代を含めて2年10ヶ月くらいお世話になりました。

会社でやっていたこと

最近は脳トレクエスト2というiOS/Android向けゲームのクライアント側を作っていました。ゲームエンジンはCocos2d-xで、それぞれのOSごとに実装しなければならないところを除いてほとんどのコードがC++でした。といってもCocos2d-xでゲームを作るのに必要なC++の知識はそこまで多くなくて、C++プログラマーを名乗るにはまだまだだなあという感じがします。ちなみにサーバー側はScalaですが、こっちは全くと言っていいほど触ってないです。

このゲームはいわゆる脳トレ的なミニゲームを解いて敵を攻撃しながら進んでいくRPGなのですが、僕が担当したのはアイテムを強化したりする部分やゲーム内で他のプレイヤーとコミュニケーションをとったりする、いわゆるゲームプログラマーの仕事としては想像されない部分のUIのコードでした。脳トレクエスト2を含め、この手のソーシャルゲームはアイテムの操作などの概念が複雑になりがちで、初見のプレイヤーにわかりやすくベテランのプレイヤーをイライラさせない導線を考える必要があって、そういうきちんとしたUIをGUIを構築するには貧弱なゲームエンジンの上に作るのはなかなかチャレンジングな課題だったと思います。また、イベントやAppStoreの審査などのスケジュールと調整しながらアプリをリリースしていくというのもゲーム会社ならではの経験ができたと思っています。

実は脳トレクエスト2にはずっと関わっていたわけではなくて、今年の春から秋にかけての半年くらいは別のプロジェクトで新規タイトルの開発に携わっていました。そこではUnityでプロトタイプを作っては改良点を模索するみたいなことをしていましたが、まだあまり人数を増やして開発するという段階にはないという結論に達して脳トレクエスト2のプロジェクトに戻りました。そっちでアウトプットが出せなかったことは残念でしたが、3Dオブジェクトをグリグリ動かしたりいろいろ実験的なプロトタイプを作ったりUI用のライブラリを作ったりとなかなか他では得難い価値のある経験ができたと思っています。

あとは、出社時間が遅めでよかったりアニメ観ながら仕事できたりするのがいい感じでしたね。アニメや声優の話を堂々とできるのもいい環境でした。

辞める理由

上述の新規プロジェクトで、面白くかつ商業的にも成功するようなアイデアが出せずに悩んでいる時に、ゲームのエンジニアとしての適性や、将来の生きていき方に関して強い疑念を抱いたのがきっかけでした。

もともと幼少期にあまりゲームを買い与えられて来なかったし、そのせいなのかゲームをやりたいと強く思うことがあまりありませんでした。自分たちが作っているものが面白くないとわかった時に、それをどうやったら面白くできるのかという場面で、そこに付け足す何かを探すための引き出しを自分は何も持っていないとその時強く感じました。

幼少期にはゲームをしなかった代わりに、おもちゃやガラクタを分解したり修理したりするのが好きな子供だったので、分解して仕組みを観察したり、間に合わせの適当な部品を組み込んで修理したりしていた原体験が、エンジニアの道に進むきっかけになったと思います。子供の頃に持っていた電池の入る道具のうち分解しなかったのは、確か三角形のネジを回せるドライバーが必要だったゲームボーイくらいだったと思うし、ミニ四駆も速く走らせるのにあんまり興味がなくて、コースアウトしてひっくり返っても逆さのまま走り続けられる車体を作ったりしていました。ものが動く仕組みを知ったり、性能を上げるよりも不可能だったことを可能にするのが楽しかったのだと思います。

コンピューターに強く興味を持つようになったのもその延長で、プログラミング始めたのもコンピューターの仕組みを知るためで、大学生になってからはWebサービスを作って公開したりもしていました。

芸者東京はまだ今ほどARという言葉が浸透していなかった頃にARフィギュアを作ったりしていて、その数年後に僕が初めてオフィスに行った時以降もゲームの枠にとらわれない野心的な構想をいろいろとしていました。しかし、芸者東京は野心的な会社である以前にゲームの会社で、社員の多くも僕とは違ってゲームをやりこんできた人たちでした。そして社員数が50人に満たない小さな会社では、与えられた仕事をただこなすのではなく、一人一人がゲームをより良くするための創意工夫をすることが求められました。

ゲームの面白さというのはいろいろな要素のバランスによって成り立つもので、頭がいいからといって面白いゲームが作れるというわけでもありませんでした。一般的にどうやって企画を作っていくのか他の会社の事例について知識がないのですが、周囲の社員の話を聞くかぎりでは過去の他のゲームの要素をしばしば参照しているようした。

上述したとおり、僕にはゲームに関する引き出しがまるで無く、僕にできることはただ他の人によって企画された機能を迅速かつ丁寧に作り込み、プレイヤーを必要以上に迷わせたりイライラさせたりしないよう洗練させていくことと、そして開発工程を滞らせることのないようコードの品質を上げて行くことだけでした。これに関して特に脳トレクエスト2のチームではそれなりの成果をあげたと思う一方で、これを5年10年と続けた時に、自分はどんなエンジニアになっているのだろうという疑問が生まれてきました。

僕はコンピューターサイエンスの専門家でもコンピューターグラフィックの専門家でもなく、情報系の資格があるわけでもなく、学位は環境情報学と政策・メディアという、得体が知れなくて胡散臭くも聞こえる学問で、UIデザインに興味があっておまけ程度にちょろっとコードが書けるという程度の人間で、要するにエンジニアとして中途半端で、この先生きのこるためにはもうちょっと専門分野みたいなものを身につけたいという思いがありました。このまま中途半端に人からもらった仕事のコードを書き続けていてはいけない、もっと積極的に開発の主体にならなければいけないと考えるようになりました。

もちろんゲームのエンジニアをしつつ古今東西の様々なゲームをプレイして引き出しを増やしていく道もあったとは思いますが、しかしそれはこの小さな会社でやっていくべきことなのかというところには疑問がありました。少なくとも自分はこの会社が作りたいものをゼロから作るにはいろいろと足りないものがあって、そこで時間をかけるか無理をするかしてできるようになるより、もともと自分が興味のあった、Webやスマートフォン向けのソフトウェア開発でスペシャリストを目指したいと思うようになりました。

あとは年齢の問題で、学部卒カードを使わなかったし新しい挑戦をするなら今だなと思ったのもあります。

そして、そういう相談を知人にしたりしているうちに、面白そうな会社を紹介していただき、是非ともと誘っていただけたので、今回退職する運びとなりました。これから行く会社についてはまたの機会に書きます。これはあくまで退職エントリーなので。

おしらせ

僕が退職ギリギリまで作っていたし微妙に終わらなかった脳トレクエスト2の新機能ですが、年明け以降のどこかのタイミングのイベントから有効になる予定です(AppStoreの申請が絡むのでどうしても時間がかかります)。芸者東京で最後にした仕事なので、このブログを読んでいる人にぜひプレイしていただきたいのですが、あいにくイベントがどうしても中〜上級者向けになってしまうので、イベントが始まってからアプリをダウンロードすると満足にお楽しみいただけないかもしれません。

しかし、なんとこのたび脳トレクエスト2のはじめての書籍が発売されて、しかもけっこういいアイテムが付いてくるらしいです。

2分ではじめるシリーズ 脳トレクエスト2

値段は480円ですが、付録のアイテムは480円以上の価値がある(とあくまで僕個人は思っています)ので、お正月の暇な時にぜひお手にとってプレイしてみてください。今のところAmazonで取り扱われるかよくわからないですが、どうやらローソンには置かれるらしいです。1月1日発売とのことです。ついでに言えば付録のアイテムが役に立つのはちょっと進んだあたりなので、今すぐダウンロードして遊び始めるとこの本が出る頃にちょうどいい程度に進んでいるのではないでしょうか。

また、僕は退職しましたが、芸者東京エンターテインメント株式会社は現在ゲームが好きなエンジニア・デザイナー・学生エンジニアインターンの採用強化月間らしいです。採用のためにこれまでずっと放置されてきた公式Webサイトをついにリニューアルしたのでだいぶ本気みたいです。くわしくは採用ページをご覧ください。

参考までに楽しげな画像を貼っておきます。

フリースタイルUIデザインバトル

さいきん、ソフトウェアのユーザーがそのUIをdisるみたいなものをよく見る。具体的にはニコニコとドラクエのことなのだけど。

ドラクエにしろニコニコにしろ、作っているのはスクエニとかドワンゴの人だけで、ユーザーは意見を言うことも罵倒することもできるけどそれは必ずしも操作性とかUXの向上にはつながらない。意見を言っている人にとっての使いやすさが必ずしも万人に共通した使いやすさとは限らないわけで、いくら製作者側ががんばって改善したところで納得しない人は一定の割合以下にはならないと思う。

ソフトウェアの根源的な価値は、目的を達成することができるかとか、その上での実行速度や使用リソースとかで判断することができる。文字を入力して保存できるとか、メールを送信できるとか、そういうのは動かしてちゃんと動けばOKだし、テスト用のコードを走らせるのもそうだし、性能についても実行時間だとかメモリ消費量だとかいろんな数字を計測すればよくて、そういう良し悪しは機械的に判断することができる。数字で測れるものであれば、どこが問題でどう改善すればいいのかということも明確にしやすい。

UIに関しても評価手法というのはいろいろと存在するのだけど、開発者が最高のUIだと思うものが本当に最高であるかを統計的に確かめるという目的で使えるというものでしかなくて、その結果から必ずしも的確な改善案を導き出せるとは限らない。開発者は最高にクールなUIを空想しながらソフトウェアを作るしかなくて、結果として作る側の人は「これは最高にクールなUIだ」とか言うようになるし、それを使う側は「このUIはマジクソだ」とかすぐに言いだす。

そういうふうに考えると、UIデザインは開発者の作家性に依存する部分が強くて、ソフトウェア開発のなかでは圧倒的にエゴい分野だと思う。だからこそ開発者のエゴと開発者のエゴをぶつけあうバトルがエンターテイメント的に成立するような気がする。みたいなことを昨日の夜にTwitterに書いた。

ドラクエIをスマートフォンで快適にプレイできる最強のUIを作るコンテストとかがあったら楽しいと思う。

一人暮らしがカレーをつくったっていい

昼間、会社で「一人暮らしでカレーを作るべきではない理由。 - 貧乏人は麦を食え。年収200万円時代を生きる方法-bobcoffeeの麦食指南」という記事を読んだのでカレーを作りたくなった。 カレーは簡単だし失敗しにくいし味の工夫もいろいろできて楽しいし、これからの季節なら食中毒のリスクも低いし、むしろ一人暮らしの人におすすめの料理だと思う。

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9時すぎくらいまで仕事をして、会社から一番近くて一番安いスーパーに行った。豚こまを使って素朴なカレーにしようと思っていたけどあいにく売り切れていたので、カットされてる鶏もも肉を買った。じゃがいもを入れるのはあんまり好きじゃないので、かわりにトマト缶を使う。

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玉ねぎはみじん切りにして、にんじんも細かくカットする。鍋に油をひいてクミンシードとニンニクのみじん切りを炒めて、いい匂いがしてきたところに玉ねぎを入れてときどき混ぜながらゆっくり炒める。玉ねぎがとろとろになってきたところに人参を加えて、カレー粉とかコリアンダーとか胡椒とかカイエンペッパーとか適当なスパイスを加えたりもしながらゆっくり炒める。このへんの味付けはかなり適当。

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ここにさらに鶏肉とトマト缶の中身を入れて軽く炒めて、水気がトマト缶だけだと足りないので少し水を足す。このときトマトの空き缶に水を入れると缶の中に残ったトマト汁を残さず鍋に投入できて便利。この状態で少し煮る。

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このへんまでやってから、ご飯を炊いていないのに気づいて晩ご飯にありつくのが20分くらい遅れた。

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ひととおり煮込んだかなとおもったタイミングでカレールーを投入して、カレールーが溶けるようにかき混ぜながらもう少し煮れば完成。普段ルーはこくまろの中辛とかを使うのだけど、冒頭でリンクした記事がまるでカレーを自分で作ると高いみたいな論調だったので一番安いプライベートブランド品にした。プライベートブランドのカレールーは以前にセブンプレミアムを買ってどんなに工夫してもあんまり美味しくならなかったことがあったのだけど、トップバリュの辛口の写真がおいしそうだったのでドキドキしながら買った。おいしかったのでよかった。

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カレールウは1箱8皿から10皿ぶんだけど、1人暮らしだとその半分の4皿から5皿ぶんがちょうどよくて、3回か4回くらいに分けて食べる感じになる。明日はおかず控えめな弁当といっしょにこのカレーをフードコンテナに入れて会社に持っていくつもり。

カレーの費用

こういう話を書くと セツヤクエスト に応募できる気がする。

あとでブログにかかった費用込みで書くつもりでカレーをつくったのだけど、いつもの癖でレシートをレジ脇のゴミ箱に捨ててきてしまって、仕方がないので記憶してる値段で書きます。だいたいあってるはず。

  • 鶏肉 100グラムあたり98円を199グラム
  • 玉ねぎ 3個で99円のうち2個
  • 人参 2本で99円のうち2/3本くらい
  • トマト缶 98円1缶
  • カレールー 8皿ぶん98円のうち4皿ぶん

きょう使った材料は肉も玉ねぎも人参もカレールウの箱の裏面に書いてある調理例より分量が多くて、お金に換算すれば合計で450円くらいだと思う。このところ台風が続いて野菜の値段が高くなっていて、しかも小ぶりな野菜ばっかり店頭に並んでいる気がするので、安いときを狙って安い店で買い物をしていればもう少し安くなると思う。 冒頭の記事では8皿にしたら1000円くらいとしていたけど、そもそも想定している材料がかなり多いし、想定されている値段も特に野菜が高めな気がする。

むしろ安く済ませようとしたときに難しいのが余った食材の使い道で、今日の場合だとトマト缶以外の材料が余っているのだけど、カレールウはまたカレーをつくればいいとして他のものが困る。特に僕はよく人参をダメにしていて、今日も人参まるまる一本だと多かったので3分の1くらい余らせて、しかたがないので千切りにしてサラダに仕立てた。残る1本は切干大根やひじきを煮るときに(たくさん作って小分けにして冷凍して弁当のおかずにする)細く切って彩りにしたり、炒めものに入れたりしていくかなと考えてる。

自炊で作るのならば コメント欄でえの木さんが言ってるように じゃがいも、人参、玉ねぎという固定概念をはずさなければいけません。

これはカレー以外でじゃがいも、人参、玉ねぎをどう使うのかを考えた場合に 一人暮らしではあまり使わないからです。 シチューや肉じゃがも同程度手間がかかります。

http://bobcoffee.hatenadiary.com/entry/2013/10/24/072930

カレーにじゃがいもをあまり入れないのは、そもそもカレーに入っているじゃがいもが好きでない以上に、普段そこまで使わない食材なので余らせたくないというのもある。玉ねぎは数週間経っても食べられるし味もそこまで変化しないけど、芽が出てしまったじゃがいもは本当に美味しくない。栄養面でみてもじゃがいもは澱粉の塊だし米を食べれば十分な気がする。その点トマト缶なら栄養も豊富だし未開封なら保存が効くしおしゃれっぽいしカレーの粘性が高まって具だくさんなものを食べた気分になれるし生のトマトを使うより安い。みなさまからの温かいトマト缶をお待ちしております

もっとおいしい!  はじめてのスパイスカレー  -3スパイス&3ステップで作る-

「艦これ」のプレイ時間を制限できるChrome拡張機能「禁これ」を作った

オプションで指定した時間のみ「艦これ」をプレイできるGoogle Chrome拡張機能「禁これ」を作りました。Chrome Web Storeからインストールできます。ストアでのジャンルはもちろん「仕事効率化」です。

作ったきっかけは、恋人が毎日長時間プレイしすぎていて、ウィークリー任務は3日くらいで終わるし、いつも資材不足に陥っている状態で、3日に1回くらいしかプレイできないようにしてほしいと言っていたことです。3日に1回くらいという条件だと作るのがめんどくさいので曜日ごと1時間ごとに設定できるようにしました。

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「プレイ不可」に設定されている時間に「艦これ」にアクセスすると、ゲーム画面が黒い四角に置き換えられてプレイできなくなってしまいます。これで無為に資源を消費せずに済みます。

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しかし、プレイ不可に設定している時間帯でも職場や学校で突然「艦これ」の話題になったり、あるいはいわゆる「神レシピ」が公開されSNS上で話題になっていたりして、どうしても建造や開発をしたくなったり暁の水平線に勝利を刻みたくなったりすることもあるかと思います。そんな 腑抜け 模範的提督のために、「月月火水木金金ボタン」を表示できるオプションを用意しました。

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このオプションを有効にしておくと、プレイ不可に設定されている時間帯でも月月火水木金金ボタンを押すことで「艦これ」をプレイできるようになります。

なお、現在プレイ不可の時間帯にかわりにクッキーを焼けるようにする実装を計画しています。

どうぞご利用ください。

追記 (2013/09/23 22:10)

ソースコードgithubにあります

追記 (2013/09/25 21:43)

INTERNET Watchとねとらぼに掲載されてました

ほぼ完全自炊生活が4ヶ月目に入った

ごはんをつくるほうの自炊のお話です。

学生さいごの春休み中に海外に行ったりいろいろしすぎた結果4月から5月にかけてものすごく金欠に陥っていて、その結果として外食や弁当を控えて朝昼晩すべて自炊するようにして3ヶ月が経った。いまでは平日は飲み会とかがあるときの晩ご飯と、夜も朝もだるくて弁当が作れなかったときを除けば完全に自炊です。もともと学生時代からけっこう自炊をしていたのだけど、ここまで連続して自炊しているのは初めてな気がする。

ふだんの生活

夜はあまりたくさん食べないようにして、朝と昼(弁当)をちゃんとしたものにするようにしている。上手くできてない時も多いけど。

夜の帰宅時間が21時とか22時くらいなので、その時間からご飯を炊けるのを待つのも嫌だし、夜に炭水化物を摂らないほうがいいとも聞くので晩ご飯は米を炊かずにおかず中心にする。だいたい、スープとサラダとおかず一品みたいな組み合わせが多い。そしてスープやサラダを作るときはたいてい2人分みたいな感じで作って、半分は翌日の朝ごはんに回す。

http://instagram.com/p/Z7_RzroHLU/

どうしても炭水化物が食べたいときや、品数を揃えるのがめんどくさい時は麺類にする。米を炊くのには40〜50分くらいかかるけど、麺類だとお湯が沸騰してから10分くらいで茹で上がるので、沸騰するまでの時間を加えると15分くらいになる。その間にパスタソースやつゆや付け合せを準備できれば米を食べるときの半分以下の時間で全部揃えられる。パスタの場合はパスタソースに野菜とか肉が入るのでそれなりにバランスの良い食事になる。うどんやそばの時は肉を入れたりサラダをつけたりする。

http://instagram.com/p/avhH55IHJH/

ご飯を食べたあとで洗い物をしつつ、翌日の昼に食べる弁当を作る。作るといってもだいたい冷凍食品と作りおきのおかずとサラダの余りを突っ込むみたいな感じなので、弁当作りのうち最も手間のかかる作業はどのおかずをどう配置するかを考える作業になる。

作りおきのおかずは、時間があるときにひと鍋ぶんつくった切り干し大根の煮物とかひじきの煮物をアルミカップに小分けにしてタッパーに入れて冷凍してある。弁当に入れるときはこれを解答したりせずにそのまま弁当箱に入れておく。朝に弁当を詰めるときでも室温で2〜3時間後には問題なく自然解凍されているので問題ないと思う。

失敗したのはアルミ製のカップをたくさん買ってしまったことで、プラスチック製のものにしておけば弁当箱をそのまま電子レンジに入れて温めることができるのに……と思っている。

おべんとケース チェック4色セット 6号 84枚入

寝る前にお弁当に入れるぶんの米の炊飯タイマーをセットしておいて、翌朝に炊けているのを弁当箱の下の段に詰めて弁当は完成。

朝ごはんは最も適当で、とにかく前日の残りのサラダやスープがあるときはそれに加えてトースト、ないときはトーストだけみたいな感じになる。

たぶん平均的な成人男性より圧倒的に食べる量が少ないけど、これに慣れてしまったし、足りないときには夕食を増やしたりしているので十分だと思っている。

既成品を使う

惣菜や冷凍食品やインスタント食品を使った場合には自炊と呼ばないという人もいるかもしれないけど、ある程度は積極的に取り入れないとしんどいし、そういうこだわりは捨てたほうがいいと思っている。

たとえば弁当に入れるコロッケとか春巻みたいなおかずは、だいたい5個とか6個で148円とか198円で売っているし、家で揚げ物をするのはすごくめんどくさいので重宝する。揚げ物をするならやっぱり揚げたてを食べたいし、弁当に入れるのなら冷凍で十分だという気持ちもある。味もふつうに美味しい。

晩ご飯のメニューにはよく既成品の生餃子を使っていて、がっつり食べたいときにはこれを焼いて食べている(そして2個くらい翌日の弁当に入る)。外側に打ち粉がまぶしてあるタイプなら上手く焼ければちゃんと羽根つき餃子になる。

http://instagram.com/p/aGWnjPoHMd/

いわゆるお惣菜になると割高な感じがしてしまうのでポテトサラダ以外はあんまり買わないのだけど、売れ残って20%引きなんかになっているときには喜んで買っている。そのままで食べることもあるけど、一手間加えて、たとえばトンカツを卵でとじてカツ丼にしたりすると幸福度が高まる感じがする。

スーパーの使い分け

職場には自転車で通っているので、帰りにけっこう遠くのスーパーにも寄っている。日常的に使っているのはコンビニくらいの規模の小さいスーパーと100円ローソンだけど、だいたい品揃えに満足できないので週2〜3回は職場とは反対側にあるスーパーにわざわざ行ったり、結構離れた肉のハナマサに行くこともある。近所に高級なスーパーもあるのだけど、低所得者なのであまり買い物したことがない。

各スーパーの特売日とか惣菜が値引きされる時間とかをなんとなく把握しているので、退勤時間に応じて上手く安く買い物できそうな店を選んだりしてる。

1度に買う量

学生時代は自炊をする間隔がまばらでけっこう余った食材をダメにしてしまっていたのだけど、毎日自炊するようになって比較的その問題は解決した(それでもたまにやってしまうけど)。

ファミリー層向けのスーパーだと、だいたい生鮮食品は3〜4人分くらいの量のパッケージと1〜2人分くらいの量のパッケージで売られていて、余程のことでもない限り前者を買うようにしている。1〜2人向けの量で買うのはだいたい割高だし、どうせ野菜なら1週間くらいまでならなんとか持つので、いざとなれば一気に炒めて適当に味付けして食べられる分だけ食べて残りは冷凍するつもりでいればなんとかなる。自分が今日食べる分の2〜3倍くらいまでが買う量の適正量と考えるのがちょうどいいと思う。

その日食べるものを考えながら買い物にいくわけだけど、そのときだいたい冷蔵庫に何が残っているのかを考えながら献立を決めるので、前日の残り物にその日買ったものを加えて料理を作り、その日買ったものと次の日買うものが合わさって次の日の料理になるというサイクルになる。これを続けていければ割高な少量パックを買う必要もなく、多めに買った食材をムダにすることもなく続けていけるはず。

レシピの使い方

このブログを読んでいる人はだいたいインターネット強者だと思うので、料理のレシピといえばクックパッドが思い浮かぶ人ばっかりだと思うのだけど、クックパッドのレシピは必ずしも便利ではないなあというのが正直なところで、特に自炊初心者は気をつけたほうがいいと思う。クックパッドにあるレシピの大半はプロではない普通の人が投稿しているので、レシピの質はピンキリだし、書き方も不親切なことがけっこうある。ある程度料理の経験がある人にとっては、いろんな人のレシピを見比べたりできるし自分のレシピを投稿できるし便利だと思う。

レシピ通りのものを絶対に失敗せずに作りたい場合は、今日の料理のサイト味の素のレシピ大百科を見たほうがいいと思う。味の素のレシピ大百科は味の素がやっているので、レシピに味の素製品が書かれているけど、他者の同等品があるものは同等品を使って問題ないです(当たり前)。

レシピを見ながら料理を作るときは、料理を作る前、できれば買い物に行く前に手順をぜんぶ読んで、頭のなかで自宅のキッチンでどういう作業をするのかイメージしてからとりかかったほうがいい。あとは「火を通してあって味がある程度バランス取れてればとりあえず食べられる」くらいの気持ちを持つことが大事。

変な料理をつくる

辛い料理が好きなので、やたらと麻婆豆腐とか汁なし担々麺を作ってる。汁なし担々麺はかなり楽なメニューで、ニンニクと花椒と豆板醤と芝麻醤を油で炒めて酒と醤油を加えたタレと炒めた挽肉と刻みネギをゆでたうどんの上に載せて担々麺と言い張っている(このレシピで合っているのかは知らない)。花椒とか芝麻醤はちょっと手に入りにくい材料だけど、手に入れてしまえば日持ちするし、挽肉とうどんとネギは手に入りやすいのでお手軽メニューになる。

http://instagram.com/p/ZQQfcBoHFR/

このあいだは輸入食品店でフォー・ガーのスープの素と麺を買ってきて2日連続で食べた。このスープの素もたぶんあと4回分くらい残っているし、麺はうどんとかそうめんでも代用が効くので鶏肉とか適当な野菜があればまたフォー・ガー(っぽいもの)が食える。

http://instagram.com/p/a8YgX8IHIu/

都会に住んでいてもこういう料理を夜11時に突然食べたくなったらなかなかありつくのは難しいのだけど、ありあわせのものでそれなりに近いものを工夫して食べられるというところはやっぱり自炊のメリットかなあと思います。

追記 (2013-07-03 23:53)

ブックマークコメントに返事を書きます。

餃子に関しては自分で作ったほうが確実に美味いし安くつく 大量に作っても冷凍すればいいだけだし

http://b.hatena.ne.jp/uduki_45/20130702#bookmark-152616578

そんな気はしてるんですが、冷凍庫の容量が……。できあいの生餃子はスーパー3店舗で売ってるものを試して、一番美味しいものと一番コストパフォーマンスの高いものを選定してあります(最終的には気分で決めてる)。

ご飯は炊き立てを1食分ずつ冷凍保存しておけばいいんじゃないかしら。

http://b.hatena.ne.jp/Beirii/20130702#bookmark-152616578

これもやっぱり冷凍庫の容量の関係で……。これから一人暮らしをして自炊もする人には可能な限り冷凍庫のデカい冷蔵庫をおすすめしたい……!!

cookpadは実験でいうと研究者の殴り書きプロトコルで、今日の料理とかは追試がんがんされてる書籍にも収録されてる実験法みたいなかんじだよね

http://b.hatena.ne.jp/tetzl/20130702#bookmark-152616578

その通りだと思った。ただし情報として公開されていることにものすごく大きな価値があるので、使い方をわきまえてどんどん活用したいですね。

敢えてどこの誰がとは書かないけど、この記事に対する反応として「たかだか3ヶ月くらいで偉そうに、主婦はウン十年やってる」みたいなものがあったのが、予想ができていたとはいえちょっとショックだった。偉そうに見えてしまったとしたら申し訳ないのだけど、ただ自分が今こういう生活をしていて、それが3ヶ月続いたということを記録したくて、さらにそこで得られた知見が誰かの役に立てば嬉しいくらいのつもりで書いています。ウン十年と毎日料理を続けている方には本当に頭が上がらないです。